英語の語彙力を向上させよう!基本的な勉強法とその考え方をまとめてみた

「英語を勉強しよう!」

そう思い立って、まずぶつかるのが英単語を覚えること。機械的に単語帳を覚えようとして挫折した経験がある方も多いのではないでしょうか。

僕自身、英単語を覚えることはとても苦痛でした。

高校3年生の頃に、『英単語ターゲット1900』という単語帳を書き写して、

覚えたと思ったら忘れ、覚えたと思ったら忘れ・・・

その繰り返しでした。。。

日本語でも意識しないとなかなか伸びない語彙力。今回は、「英単語の勉強法」をまとめてみました。

もくじ

英単語の覚え方を知りたいなら、忘れるメカニズムを知っておこう!

一度パッとみただけで、すべてを記憶できる人。

いわゆるフォトグラフィック・メモリー、カメラアイ、「サヴァン症候群」の人は、見たものや経験したものをすべて記憶できる。

羨ましいスキルですが、この天才的な能力は生まれつき持ち合わせているものなので、訓練して習得できるものではありません。

「すぐ忘れる」のが人間の本能

記憶に関する本をいろいろと読んでいると、人間は「すぐ忘れる」ようにDNAに組み込まれているそうです。

なぜなら、人間は古来、動物たちと同じようにジャングルで生活していました。そこは、完全な弱肉強食の世界。一瞬でも気を抜けば、猛獣や猛毒を持った動物・生き物に殺されてしまいます。

だから、見たり聞いたりしたことすべてを記憶することに脳の働きが集中してしまうと、迫りくる危険に気付けなくて危険ですよね。

忘れることは、人間のサバイバルにとって必要不可欠だったのです。

忘れないために必要なことはたった1つ

では、普通の人が記憶力を高めることは無理なのでしょうか。

そんなことはありません。

忘れるようにできている人間ですが、人間を知った上で、記憶力を高めるために必要なことはたった1つ。

繰り返すことです。

大事なことなので、もう一度言います。

記憶力を高めるために必要なのは、

繰り返すことです。

これにはコツがあります。それは、一度覚えたら、すぐに復習するのではなく、間隔をあけるんです。

間隔反復(Spaced Repetition)とよばれていて、新しい単語を覚えたら、次のような間隔で復習すると記憶が定着するという研究結果が出ています。

(実際の研究結果はもう少し複雑ですが、わかりやすく簡素化しています)

最初の復習:1日後

2回目の復習:7日後

3回目の復習:16日後

4回目の復習:35日後

テスト前だけ一夜漬けで暗記して、それ以降は何もしなかった自分がバカだった・・・

と反省!

【イラスト:エビングハウスの忘却曲線】

アプリだけでは不十分?記憶を強める「ある工夫」とは?

スマートフォンが普及してから、暗記するためのアプリがたくさん開発されていますよね。

それらのアプリでも、この間隔反復の原理を活用しています。

その意味では、英単語を暗記するのにアプリを使うのは賢い方法です。ただ、スマホの画面だけで見る(経験する)英単語は、インパクトが弱い!弱すぎるんです。

だから、移動中にアプリで勉強しつつ、ありとあらゆる方法でその単語を使うことをお勧めします。

例えば、

  • 英単語を書き写す
  • 大きな声で発音する
  • 覚えた英単語を「画像検索」してみる
  • 覚えた英単語を使って、自分にメールを書いてみる
  • 紙の辞書や電子辞書を引いてみる

などなど。

さらに、面白い方法を実践してみてください。

具体的には、

  • 英単語で書道してみる
  • 英単語でインスタ画像を作って発信する
  • 覚えた単語の発音を録音し、YouTubeにアップしてみる
  • 新しい英単語を使って英語でブログを書いてみる

このようにアプトプットを意識するだけで、記憶に深く刻み込まれるでしょうね。

受験勉強を頑張った人に朗報!知っている単語が多いほど・・・

これまでたくさんの英語学習者の方に出会ってきましたが、受験勉強を頑張った人は英語力が高い!

語彙が豊富です。

接頭辞(pre-, post-など)や接尾辞(-tion, -ableなど)、語根についての知識もあります。

ということは、すでに知っている英単語や単語に関する知識が多い。つまり、新しい単語を知ったときに、結びつける情報をたくさん持っているわけです。

これは、大いに活用できます!

受験勉強がんばったけど、英語に苦手意識のある方こそ、自信を持つべきですね。

英単語学習で特に重要な3つのポイント

ここで、何のために英単語を覚えるのかを少し考えてみてください。

勿論、「使う」ためですよね。

「あれ、英語でなんて言うんだっけ・・・」

「う~ん、言いたいことと伝わっているニュアンスが少し違う・・・」

「こんな回りくどい表現じゃなくて、ひと言でズバッと言えるはず。」

なんて状況を避けたいわけです。

  1. 単語の発音を確認しながら覚える
  2. 文脈をとらえる
  3. 日本語変換だけでなく、イメージをつかむ

それぞれ解説しますね。

発音を確認しながら単語を覚える方法

覚えるべき英単語自体をどのようにして選ぶかは、いろいろと議論できるポイントでもあります。

しかし、英単語を増やしたいと思ったら、大抵の場合は英単語集を買ってくるのではないでしょうか。

知らない単語の一覧を見て、「さぁ、やるぞ!」と単語の発音を知らないままスペルと意味だけ覚えていくと、どうなるか想像できますよね。

  • その単語を聞いても認識できない・・・
  • 正しい発音を覚えていないために、その単語を使って話せない・・・

なんてことになりかねません。

「ひらがな」の場合は、アクセントやイントネーションを間違えることはあっても、「あ」は「あ」としか発音しません。

例えば、「あひる」は「あひる」としか発音できません。

ところが英語の場合は、「あひる」と書いてあるのに、「えいはいる」と読む(あくまでも例えですよー)ことがある。

ですから、新しい単語を覚えるときは必ず発音も確認しながら覚えましょう。

最近では単語集に必ずと言ってよいほどCDやダウンロードできる音声がついています。便利な時代になりました。

アマゾンのkindleで洋書を読んでいるのであれば、知らない単語をタップすれば、発音記号が表示されます。

洋書と一緒にオーディオ・ブックも購入すれば、洋書で文字を確認しながら発音を確認することができます。

文脈をとらえる

単語だけをパッと取ってきて単体で覚えた場合、

「えっ、その単語、そんなときに使うと不自然だよ。。」

といった覚え方をしてしまいます。

理由は、英単語と対にして覚えた日本語のイメージで覚えてしまっているからです。

つまり、頭の中ではこんな風に「思考」が「英語」へと翻訳されていく感じですね。

【図解】

「思考・考え」→「日本語」→「日本語に対応する英単語を思い出す」→「単語レベルで翻訳」

日本語で考えたときには正しくても、そのまま英語にしてしまうと不自然になります。

現地でナチュラルな英語を大量に浴びて英語を習得した人と、日本で頑張って英語を習得した人は、このあたりで違いがでます。

英単語に対応する日本語だけではなくイメージをつかむ

文脈でとらえることが大切なように、英単語をイメージでつかんでおくことが「英語脳」への近道です。

なぜなら、

「思考・考え」=「イメージ」→「英語」

このように、自分の考えを日本語を介さずに英語にできます。

英語のまま考えて、英語を話せてしまうのです。

但し、これには弊害があります。

もしあなたが将来、通訳や翻訳の仕事に就きたいと思っているのなら、日本語と英語を対にして記憶する必要があります。

英語に対応する日本語を知らなくても英語は話せますが、適切な日本語が見つからず苦労します。

appleはapple、頭の中にりんごのイメージは浮かんでいるけれど、「りんご」という日本語が浮かびません。

あの「赤くて丸い、青森でたくさん収穫される果物」

なんて長ったらしい説明をしてやっと相手に通じるでしょう。

これでは、通訳・翻訳は無理ですね。

英単語は背伸びせず、簡単なものから

大学受験などで習った英単語は、レベルの高いものが多く、日常会話や海外旅行では使わないものがたくさんあります。

逆に、日常生活に必要な身の回りの単語は意外と知らないものが多いことに気付きます。

英語を日常的に活用したいと思うなら、むずかしい英単語ではなく、簡単な単語を確実に覚えていくことを目指してみましょう。

この記事を書いた人

「英語が大好きだから、英語学習について発信してみたい。。。」

そう思ってこのブログを書き始めてみたものの、5記事くらい書いた時点で違和感を覚え始めました。

僕が本当に発信したいのは、英語の学習法だけではなく、英語を日常的に使うことで見えてくる「その先の世界」のこと。

ネイティブ・スピーカー&プロのライターが書くような、リアルでナチュラルな英語。

それは、日本で出版されている英語の教科書に出てくるような極めて退屈(boring)なものではありません。

勿論、初心者のうちは、どのような英語がリアルでナチュラルなのか、わからなくて当然です。

しかし、大量にインプットしていくと、ナチュラルな英語を感じ取るセンスが身に付いてきます。

なので、

英語のスキルが一定レベルを超えた瞬間に、「日本」という国・枠組みを飛び出して「世界」「海外」へ目を向けてみて欲しい。

そんな思い・考えを、このブログを通じて伝えられたら嬉しいです。

もくじ